[解説] まず次の式変形をみてください。(これは誤答です)
-1 ≤ sinx ≤ 1・・・① -1 ≤ cosx ≤ 1・・・②
①と②を辺々加えると
-2 ≤ sinx + cosx ≤ 2・・・③
よって、求める最大値は 2 である。
これは絵に描いたような誤答なのですが一体どこに問題があるのでしょうか。
実は ①と②から③を作るところまでは間違ってはいません。問題は③から”最大値は2”と結論するところです。 最大値というのであれば、実際にその値を取らなければならないのですが、③で右側の等号は成り立ちません。
これが成り立つには sinx = 1 かつ cosx = 1 とならなければなりませんが、それは不可能ですよね。 ではどうするかというと、
(解答) $$sinx+cosx=\sqrt{2} sin(x+\frac{\pi}{4})$$
と変形すれば (これは『三角合成』や『単振動合成』と言われる変形です)
$$sin(x+\frac{\pi}{4})=1$$ となるときに最大だと分かります。これが1となることはほぼ明らかですが、具体的にxの値を求めれば
$$x+\frac{\pi}{4}=\frac{\pi}{2}+2n\pi$$
$$x=\frac{\pi}{4}+2n\pi$$ (nは整数)のときだと分かります。
このとき 与式は 最大値 $$\sqrt{2}$$ をとります。