9/ 算数を暗号化する

0〜9の数字をすべて入れかえると

どう言うことかというと、例えば

0、1、2、3、4、5、6、7、8、9 の数字をそれぞれ

5、3、9、7、0、2、1、8、4、6 と入れかえるとすると

本来 2+3=5 という式は 9+7=2 と書かれることになります。

2→9、3→7、5→2 と入れかえるわけですからね。さて問題です。

[問題] 0〜9の数字をすべて入れかえて計算式を作り変える遊び(暗号化)をしています。今この様な新しい決まりを作って5つの計算式の数字を入れかえたところ、それぞれ次の様になりました。この時 ⑤のaの値を求めなさい。

5+7=9・・・①  5×4=30・・・②

4×4=54・・・③  9×9=79・・・④

3+7+9=a・・・⑤

[解説]  さて、どうしましょうか?・・・・一種の暗号解読ですからどこかに手がかりがないか①〜④をじっくりと見ると、③、④に共通のある性質に気づきませんか?

いずれも左辺は”同じ数同士の積(2乗)でしかもその数と右辺2桁の数の一の位の数が一致”しています。たとえ暗号化したとしてもその性質は変わらないので、この様になるものを本来の数(暗号化する以前の数)で考えていきます。

1×1=1、2×2=4、3×3=9・・・ここまでは右辺が2桁にならないのでダメですね。

4X4=16、・・・9×9=81 まで考えていくと上の性質を満たすのが2つあります。

5×5=25・・・(ア) と 6×6=36・・・(イ)です。

(ア)、(イ)を暗号化したものが ③、④のいずれかです。では確認してみましょう。

まず、(ア)が③、(イ)が④の場合

数字の入れかえ(暗号化)は

5、2、6、3 がそれぞれ

4、5、9、7 となるので、暗号化された①を元に戻して見ると

2+3=6(?)となりこれは不適当な式となってしまいます。ダメですね。

では次に (イ)が③、(ア)が④の場合

数字の入れかえ(暗号化)は

6、3、5、2 がそれぞれ

4、5、9、7 となるので、暗号化された①を元に戻して見ると

3+2=5 となり成立します。

②はどうでしょう? これも本来の数字(暗号化前)では 3×6=18 となるはずですからここからわかることも加えると

6、3、5、2、1、8 をそれぞれ

4、5、9、7、3、0 と入れかえたことが分かります。

この暗号表を使って⑤の左辺の数字を入れかえて本来の数字に戻して足し算をすると

1+2+5=8 ここで再び暗号表を使い 8 を入れかえれば(暗号化)

a=0 だと分かります。